民営霊園の仕組み
ご自宅のポストに「〇〇霊園 特別ご案内会開催」みたいなチラシが入っていると思いますが見ていて何か違和感がありませんか?
指定石材店ってなにのページでご紹介をしましたが、民営霊園には石材店組合があって多いと十数社の石材店が販売に関わっています。でも合同で出している新聞の折込広告には、〇〇石材店のような表記がないんですよね。
残念ながら違います。
実は、売り出し中の霊園には石材店の待機所が設置されており、案内の順番待ちリストがあってお客さんが来たらリストの順番通りに案内をしていく仕組みになっています。
つまり、チラシを見て霊園に見学にいくと、この順番待ちリストでたまたま当たった石材店が案内を担当することになります。しかもよっぽどのことがない限り、その会社以外の指定は出来ない仕組みになっています。
理由は単純で、石材店同士が不公平にならないようにです。
しかし、お客さんの側からしてみたら。お墓を買う相手の会社すら選べない状態になります。
さすがに、お墓の形や料金表は統一されていることが多いですが、社員数人の小さな石材店から、上場しているような大手石材店まである訳で。大きな買い物をする取引相手が運次第っていうのも嫌ですよね。
自分で決められる方法はないの?
実は自分で工事を依頼する会社を選べる方法があります。
霊園に直接行ってしまうと石材店側のお客さんの振り分けのルールに縛られてしまいますが、事前に石材店にアポイントを取ることで、その石材店で工事契約をすることが可能になります。
①インターネットで霊園の名前で検索をかけます。
②ホームページを持っている石材店であれば、自社で取り扱いのできる霊園が掲載されている場合が多いので、どこの会社が指定石材店なのか調べます。
③取引をしたい石材店に直接電話して案内予約を入れてしまえばいいのです。
そうすることで、現地を案内してくれる会社は自分で選ぶことができます。
石材店の順番待ちのルール
霊園の墓石販売において、業界内では以下のような取り扱いをされています。
霊園に直接問い合わせがあったお客さん、予約なしで霊園に直接見学に来たお客さんを指します。
この場合は、石材店の公平性を担保する為に順番待ちリストの順番で強制的に石材店を割り振られます。
・石材店指名、同行のお客さん
石材店に問い合わせがあったお客さん、石材店がテレアポやDMを通じてご案内をしているお客さん、見学に来た時に〇〇石材店でお願いします。と指名をされた場合は石材店主導で案内を進めることができます。
この運用も、石材店同士の利害関係に直接関わる為厳格に行われている場合があります。
10社の石材店が加盟している霊園があったとすると、フリーのお客さんが来るとその順番待ちリストに従って案内を行います。
これも不正ができないように、お客さんが来た際には、順番が2番目、3番目の石材店2社の担当者がお客さんと最初に話をして、
指名石材店の有無、何を見て来園したのかを確認して、フリーと指名の判断をします。
それを順番が1番の石材店に伝えてようやく案内ができる仕組みになっています。
公平とは言ってもお客さんにも色々なタイプおお客さんがいる訳で、非常に運に左右されます。
10分程度の案内で即決してしまうお客さんもいれば、既に何か所も見ていて連絡先すら教えてもらえない冷やかしに近いようなお客さんもいます。
営業マンとしては、限られた割り当ての中で成果を出さなければいけないので必死です。
そんな背景がある場所に見学に行くことは理解しておくに越したことはありませんよね。
インターネットが普及する前は、石材店の情報を調べる手段に乏しく情報源といえば霊園の折込広告ぐらいだったでしょう。
今はインターネットの発達で会社の口コミなど容易に情報を得ることが出来ます。
事前にしっかりと情報を集めて、良い会社、良い営業マンに出会えることをお祈りしてます。