お墓を探していると、お墓にも色々種類があることがわかると思います。
一般墓地と永代供養墓、樹木葬などの種類がある他、一般墓地の中にも寺院墓地とか、霊園に分けられています。
ここでは寺院墓地と霊園の違いを解説していきます。
寺院墓地の特徴
寺院墓地とは、お寺の境内の中にある墓地にお墓を持つことを言います。
そのお寺の宗派に帰依するという考え方のもとに檀家になってその宗派の作法に従って供養をします。
その為、他のお寺や違う宗派の僧侶に来てもらって供養することは出来ません。
稀に境内墓地内に霊園部分という区分けをしてあるエリアが存在し、そこだけは他の宗派の僧侶を呼んで供養することが出来るお寺も存在します。
お寺の設備面の特徴
寺院墓地の多くは歴史的な建物を本堂としており、歴史的に価値のある建造物や石像なども保有していることがあり、落ち着いた雰囲気の中で供養が出来ます。
寺院墓地のメリットは、特定の宗派に帰属する人が集まっており、供養の仕方も同じである為一体感や安心感に繋がります。
お寺で季節ごとに仏教行事が開催される為、毎回出席していると顔見知りになったりと交流もあります。
また、常時お寺に住職がいる為手厚い供養が期待できる他、防犯の面でも安心感があります。
寺院墓地の費用面の特徴
檀家としての務めを果たすとか、お寺を皆で護るなどと言われるように、お墓参りにのたびに顔を合わすので、お寺によりいくらか包む習慣があったり、年間の管理費以外に護寺会費というものがあったり、大規模な改修の際には寄付の依頼があることもあります。
寄付にも負担金のような形で金額が決められて送られてくる場合と、寄付のお願いという形で自分で決めた金額を寄付するような場合がありあす。
今までどのような形で寄付を募ったことがあるのか、今後の改修の予定なども確認しておくとよいと思います。
墓石工事の金額は、多くの場合指定石材店があり、相見積もりが取れずに墓石工事は高額になる傾向があります。
他の寺院や霊園と比較して、極端に高額になっていないかという観点でのチェックは行った方が良いと思います。
霊園の特徴
霊園は原則として、宗旨・宗派に囚われず供養をすることが出来る墓地です。
霊園内にお坊さんが居る訳ではない為、お墓参りに行くたびに挨拶をしたり、お布施や法要をやる等のプレッシャーも感じなくて済みます。
逆に、敷地内にお坊さんの常駐や本堂などの設備はなく日常的に供養は行われません。自分から法要や読経の依頼などのアクションを起こさないと日常的には供養がされない状況になります。
また、墓前でお坊さんに法要をやってもらう場合にはお寺から霊園に出向いてもらう必要がある為、予定の調整がしにくかったり、お布施と別に御車代等を包む必要が出てきます。
霊園の設備面の特徴
霊園は大きく公営霊園と民営霊園に分類され、状況が異なりますのでそれぞれ解説していきます。
公営霊園の設備
公営霊園においては、自治体がお金を出して建設、管理をしている為、管理設備や大きな共用設備が中心に存在し、個別の墓地に対する設備は比較的簡素です。
ひと山丸ごとなど大規模な霊園が多いのも特徴です。
管理棟では工事届けや、納骨の際の書類状の手続きなど事務手続きのみの場合が多いです。
民営霊園の設備
民営霊園は地域や立地環境により大小様々な霊園があります。母体はお寺等の宗教法人の名前を借りていますが、実態は民間の開発会社が開発を行い、石材店を募集して販売を行う営利事業になります。
公営霊園と比べてガーデニング霊園や、英国風庭園などコンセプトを持って開発される傾向にあります。
管理棟で受けられるサービスも充実しています。お墓に関する手続きのほか、法要施設やその後の会食の手配、お坊さんの手配代行まで行ってくれる霊園も多くあります。
霊園の費用面の特徴
霊園においては、お坊さんは常駐しておらず、宗旨宗派の縛りもない為比較的自由に供養やお参りを行うことがが出来ます。
また、霊園から寄付を求められるようなことはなく予定外のの出費は比較的少ないと考えられます。
公営霊園の費用面
公営霊園は自治体が運営している為、安く求められるイメージや自治体が運営している安心感から人気があります。
実際に、特に年間管理費は安いところが多く、民営霊園や寺院墓地が1万円〜2万円程度であれば、例えば都立霊園であれば2000円〜5000円ぐらいのイメージです。
また、指定石材店がない為、数社で相見積もりを取ることで建墓工事の費用を抑えることも可能です。
民営霊園の費用面
民営霊園は指定石材店制度により石材店が限定されています。霊園が定めている料金表がある為、石材店間での金額差は出ないことになっています。
相見積もりはできない為、原則料金表通りの金額となり墓石代は高くなりがちになります。
その他の公営霊園と民営霊園の違いはこちらの記事で解説しています。
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公営霊園と民営霊園の違い