同じ霊園だけど何が違うの?
公営霊園と民営霊園という言葉がよく出てきますが、具体的に何が違うのでしょうか。
今の会話のようなお話が公営霊園の一般的なイメージでしょうか。
実際どうなんでしょうか。
公営霊園の特徴
・区画の場所が選べない
・宗旨・宗派を問わない
・指定石材店制度がないので好きな石材店を選べる
公営霊園の最大のメリットは自治体の運営による安心感ではないかと思います。その他にも、指定石材店がない為相見積もりを取ることが可能であったりデザインの制約が少ないなど、お墓を建てるにあたっての制約は少ないのが特徴です。
ただし、募集が年に1度であったり抽選に当たっても霊園内の区画の場所や詳細な面積は指定できない場合が多く、人気のある霊園だと何年応募しても当たらず、いつお墓を建てられるかわからないという状況になってしまう可能性があるのが最大のデメリットです。
民営霊園の特徴
・好きな区画が選べる
・石材店が指定されていることがほとんど
・宗旨・宗派を問わない(在来仏教のみという規定があることがある)
・洋風や和風などコンセプトを持って綺麗に整備されていることが多い
民間霊園の最大のメリットは、区画が空いていればすぐにでも購入して墓石を建てられることです。見学に行き区画や石種、デザインを決めてしまえば、90日程度でお墓が完成してしまいます。
区画の場所や面積まで細かく確認をしたうえで決めることが出来ます。これにより、隣にどんなお墓が建っているかまで確認をしたうえでお墓を購入することができます。
公営霊園は潰れないから安心?
公営霊園は潰れないから安心である。これは間違いないと思います。計画通り売れずに資金繰りが悪化したり、売り切って会社を潰して放置してしまうような悪質な業者もいない訳ではありません。将来にわたりしっかり管理されるかは大事なポイントですね。
公営墓地は安い?
安いかどうかは、霊園によるといったところでしょうか。
安いところは安いのですが、例えば、都立青山霊園なんかは1.5㎡ぐらいの区画で420万円ぐらいしています。
ちなみにこれ、永代使用料(土地)だけの価格です。
しかしながら、指定石材店の制度がないので好きな石材店を自分で探してきて墓石を建てることになります。
永代使用料は民間霊園と大差なくても墓石を相見積もりすることにより費用を安く抑えたり、一般的に管理費が公営霊園の方が圧倒的に安いので、費用が抑えられるというイメージに繋がっているのだと思います。
青山霊園の場合はもともと高いうえに、極端に面積が小さい区画がないことも総額で考えると高額になる要因でしょうか。
超一等地ですし。仕方ないんでしょうかね。
民営霊園であれば、都心でも面積を小さくすることで価格を抑えた区画のある霊園もあります。
実際に都立青山霊園でお墓を建てると、最低でも600万円以上はかかると言われていますが、青山霊園近辺の民間霊園や寺院墓地では、0.16㎡(間口40cm×奥行40cm)というように小さい面積の区画を設けることによって、土地の使用料や使用する石材の量を抑えて200万円~300万円程度でお墓を持つことも可能です。
結果都立霊園より安く済むこともありますので、よく検討してください。
霊園や寺院側としても、細かく区画を分割することで利用者(檀家さん)を増やし固定的な収入である管理費収入を増やすことが出来るので、管理者側、利用者側双方にとっての利益に繋がるのではないかと思います。
お墓の買い方の違い
公営霊園と民営霊園では、墓地の募集のシステムが大きく異なります。
民営霊園であれば、現地に見学に行って気に入った空き区画があればその場で決めることができます。
これに対して、公営霊園では募集期間が設定されていて、応募する必要があります。
区画の広さは、例えば1.0㎡~1.99㎡が100万~200万円、2.0㎡~2.99㎡が200万円~300万円といったような、「組」という一定の幅の中で指定はできますが、抽選になるので区画の場所や正確な面積は指定できないことが多いです。
自治体によっては、埋葬するお骨が手元にないと応募できない場合もあり、自由度は低いです。
公営霊園は人気がりますが、必ずしもベストな選択とは言い難い面もあります。
ご家庭の事情に合った選び方をしてくださいね。