墓石業界

石材店の職人はどんな仕事をしているの?

石材店のお墓の職人の仕事とは

お墓を建てようと思った場合、石材店に依頼をしてお墓を建てます。石単体で販売することはほとんどなく、建墓工事まで合わせて請け負うのが一般的です。
中規模以上で分業化されている会社であれば、お墓を建てるお客さんの窓口となるのは営業マンになるので、直接石の職人さんと関わる機会はほとんどありませんよね。
石材店の職人はどんな仕事をしているのでしょうか。

建墓作業

石材店の職人と聞いて一番にイメージするのはお墓を建てることですよね。
石材店の職人としての一番大きな仕事は、受注をしたお墓を形にしていくことです。
近年の石材の流通システムは石材の商社と工場を中心に仕組みが出来上がっており、多くの場合は営業が石の商社と石種やデザインを打合せして発注します。
お客さんにお墓を販売している石材店では石の加工はあまり行わず、加工された状態で届いた石材を受け取り施工場所に据え付けるのが主な仕事になります。

商社の工場から届いた石材を積み込み、現場へ運びます。基礎を打ち石材を組み上げお墓の形に仕上げていきます。
営業担当が打合せをして既に仕様が決まった物が届くことになりますので、職人としての独創的な発想ではなく納期通りに工事を確実にこなしていく能力が求められます。

工場を含む流通システムが完成している為、各石材店では大きな加工機械は持たずに加工が必要な際は外注先の工場まで運んで加工を行います。
石材店で行う加工は現場での微調整を行う程度で済むようになっていますので、熟練の加工技術が必要な場面はあまり多くありません。

補修作業

お墓が傾いている、目地が切れている、花立を交換してほしいなど、お客さんからは様々な相談があります。
相談を受けると石材店の営業か職人が現地を確認して、補修の契約が結ばれます。
人手が何人必要なのか、自走式のクレーンが必要かなど程度はありますが、ほとんどの補修は対応します。機械を使った加工が必要な場合はいちど外部の工場に運び加工を依頼するなど外部と連携を取ることもよくあります。現場での微調整や大きな機械を使わずにできる加工等は石材店の職人が行います。

補修は案件によって状況は千差万別です。目地補修などの簡単なものもあれば、お墓が傾いていたり破損している石を今ある部材を使って修復していく非常に難しい作業になります。
新たにお墓を建てるよりもはるかに難易度が高い作業になります。

解体作業

核家族化や子供が少ない時代に入り、解体工事の依頼は増えています。お墓の維持管理ができなくなった場合は、原則として更地にして霊園やお寺に返還しなければなりません。
更地にする為には、既存の墓石の撤去に加えて、コンクリートで固めらた基礎を解体しなければいけません。
きちんと施工されていれば、何トンもあるお墓が傾いたりしないよう頑丈に作られています。機械を使ってコンクリートを砕くことも多く、隣のお墓に影響を与えないよう、非常に気を遣う作業になります。
解体するお墓にはほとんどの場合、お骨が納骨されています。
解体前にお坊さんにお経を挙げてもらったり、お骨を取り出し移動するといった作業も職人が行います。

埋葬

新しくお墓を建てると、生前の建墓でなければ多くの場合埋葬、納骨を行います。納骨棺の蓋の部分にあたる、拝石を開け骨壷を納め終了後は排石に目地をして終了となります。
お客さんから感謝の言葉を頂くことも多く、やり甲斐を感じる瞬間でもあります。

寺院で行われる行事の手伝い

お寺では季節ごとに仏教にまつわる行事が行われています。小さなお寺では住職やその家族でお寺の運営をしていますので、檀家さんが一斉に集まる行事の時は石材店やその他出入りの業者が手伝いに行くのが慣習となっています。
宗派により名前や内容、時期は異なりますが日程が集中することも多いので営業だけでなく職人も行事を手伝いに行くことはよくあります。

営業活動

職人1人で営業しているような石材店ではお客さんとの商談を行うことはありますが、ある程度の規模がある石材店では施工や補修が中心の仕事になります。
ただ、お寺からの紹介が重要なお寺での施工時、境内にいる間は石材店の名前で仕事をしているのでお寺への気遣いを求められます。

石材店の職人は大変さと遣り甲斐とは?

お墓は建ててしまえば何十年、何百年と形として残るものです。屋外でのきつい作業もも多いですが遣り甲斐のある仕事です。
職人さんの仕事の大変さや遣り甲斐について見ていきます。

天気に左右される

石の工事は基礎工事を中心にモルタルやセメントを使用したり、石自体も滑る為雨天の場合は休みになることがよくあります。
納期が迫っていればテントを張って作業することもありますが、天気に左右される仕事と言えます。
プライベートの予定は立てにくくなってしまいます。

朝が早い

原則として明るい時間しか作業が出来ません。
特に冬は陽が短く作業できる時間が短い為、必然的に朝は早くなります。

夏は暑く冬は寒い

当たり前のことに聞こえますが、石材店の職人にとって真夏と真冬の温度は非常に大変な部分です。
石は熱を受けて熱くなりやすく、真夏に日向にある墓石は素手で持てない程熱くなります。墓地によっては日陰もほとんどなく石やアスファルトに囲まれた場所での作業は想像を絶する暑さになります。

石の取り扱いが難しい

石は非常に繊細であり、ちょっとしたことで割れたり欠けてしまうことがあります。
また、石自体に重量があり工事中の事故も起こりやすいと言えます。

まとめ

石材店の職人とは実際にお墓を契約してもあまり目に見えない仕事です。
仕事のほとんどが屋外での作業で大変な部分も多いですが、工事をやればやるほど、自分が施工したお墓が長い時間残っていくやり甲斐のある仕事でもあります。

近年の人手不足で職人のなり手も減っており、小さい石材店では後継者の問題も深刻です。
しかしながら、遺族が故人に対する想いを形に残すお手伝いを仕事であり非常に意義のある仕事であると思います。
大変な仕事ですが、少しでも興味を持っていただければと思います。

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