永代供養墓

永代供養墓の選択肢

永代供養墓にも色々なプランがある

永代供養墓ってなに?の記事で、永代供養墓は集合住宅のイメージだというお話をしました。

集合住宅にも色々な形態があるように、お墓にも色々な形が生まれています。

最近は本当に選択肢が多くなってきました。

 

永代供養墓を選ぶにあたり、決めておきたい条件を確認しておきましょう。

①納骨する人数

②骨壺のまま安置する期間

③故人の希望を叶える埋葬方法

 

永代供養墓は、最終的に骨壺からお骨を出して、同じ永代供養墓に眠る方と一緒に納骨される合祀という形の納骨が行われます。

しかし、合祀を行うまでに色々なプランがあります。

①納骨できる人数

永代供養墓にも様々な形態がありますが、1人につき1つの契約として申し込むタイプと、複数の骨壺が入る安置スペースを借りる形態があります。
複数収骨可能な形態では、納骨棚を借りてそこに何霊か納骨が可能で、棚の大きさや使用期間により料金が設定されています。

例えば、都立多磨霊園の場合は、長期収蔵施設という名称で、以下のような料金設定になっています。

2体用 258,000円(年間管理料3,210円)

4体用 345,000円(年間管理料4280円)

6体用 431,000円(年間管理料5,350円)

こちらは永代にわたり使用できる訳ではなく、30年間の使用期間が設けられています。

この期間の満了時に、合祀をするか、再度使用料を払って利用を継続するかの選択をすることとなります。

しかしながら、お墓を建てるのに比べて経済的な負担が小さい為、都立霊園の長期収蔵施設は大変な人気で、平成29年度の2体用の区分では抽選倍率が41倍という数字になりました。

ここまで倍率が高いと当たるまで待つと何年かかるかわからないので、申し込みをしながら別の選択肢を検討する方が現実的かもしれません。

公営霊園に限らず、民間の霊園や、お寺にも多く設置されていますし、最近よく見かけるビルの中でカードをかざすとお参りブースまで骨壺が自動で運ばれてくる搬送式といわれる最新鋭の墓所まで様々あります。

料金はもちろん、申し込み後即合祀するタイプが最も安く、たくさん収骨ができる棚になるほど高くなる傾向にあります。

ただし立地や設備により大きく異なります。1霊10万円以下で納骨ができる永代供養墓もあれば、最新鋭の機械搬送式で贅沢にお金をかけた設備を持つ納骨堂では100万円を超えることもあります。

設備や条件が違えば値段も違って当然ですので、事前の比較や、条件の確認はしっかりと行ってくださいね。

 

②骨壺のまま安置する期間

大きくは、申し込み受付後すぐに合祀をするタイプと、一定期間骨壺の状態で安置をした後に合祀をするタイプに分かれます。

骨壺で安置する期限は、契約により色々な選択肢があると思いますので、納骨場所を検討する際に確認すると良いと思います。

当然ですが、骨壺のまま保管する期間が長いほど料金が高くなる傾向にあり、施設によっては骨壺で安置している期間は管理費がかかる場合もありますので事前に確認をしておいてください。

 

合祀をしてしまうと、お骨を取り出すことができないので注意が必要です。

生前に疎遠になってしまっていたご遺族が、亡くなったことを知ってお骨の行先を探すようなケースもありますが、既に合祀や散骨をしてしまった場合、トラブルになることもあるので、納骨前によく相談したうえで行うようにしてください。

 

③樹木葬など故人の希望を叶える埋葬方法

最近では考え方やニーズの多様化したことで、故人の希望を叶える様々な埋葬方法が出てきました。

代表的なものが樹木葬です。

骨壺ではなく分解される骨袋にお骨を入れ、墓石ではなく木を植えるなどして、自然に還りたい想いを叶える納骨方法です。

実際に1霊1霊穴を掘り、樹を植えるような納骨方法を取ってくれる施設ももちろんありますが、実際には花壇のようなモニュメントの地下にコンクリート製の大きな納骨棺があり、そこに合祀を行うような場合も多くあります。

コンクリート製の大きな納骨棺に合祀するのであれば、地上にあるモニュメントが樹木であるだけで、地下では通常の合祀と何も変わりがありません。

むしろ、大きな石のモニュメントを建てる必要がないので、自然志向に便乗して、ただ運営側が儲かるような形だけの樹木葬も存在しています。

見た目だけでなく、実際にどのように納骨を行うのかまで確認したうえで決めるようにしてくださいね。

 

その他にも、海洋散骨や宇宙葬など様々な埋葬方法があります。

日本の法律上、お墓に埋葬をすることになっていますので、海洋散骨などは法律的にはグレーな方法です。また、お墓として、お骨として形を残さない納骨方法になりますので、故人と対話をする場所を残さないことを意味します。

お墓詣りの時に、お墓に話しかける光景をよく見かけますよね?

お墓は亡くなった故人の為に建てるものではありますが、同時に残されたご遺族が故人に逢える場所でもあると思っています。

お墓を考えるうえで、トラブルになったり後悔したりしないよう、よく話し合ったうえで決めてもらえる一助になればと思います。

 

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