お墓はご先祖様や大切な人が眠る大事な場所です。
ご先祖様に対して感謝をしたり自分自身の気持ちを整理したり、お墓参りをすることは大切な意義があります。
ここではお墓参りに適した時期や時間帯について解説していきます。
お墓参りに適した時期とは?
一般的によくお墓参りに行く時期は春分の日を中心にした「春彼岸」「お盆」
秋分の日を中心とした「秋彼岸」「お正月」が一般的なお墓参りの時期と言えます。
仏教の行事にあたる日や故郷への帰省しやすいタイミングであることがお墓参りの時期として定着しています。
お彼岸
お彼岸とは仏教の言葉であり、煩悩を脱した悟りの境地という意味があります。
春分の日と秋分の日には太陽が真東から登り真西に沈む為、煩悩に打ち勝つ修行をする期間として極楽浄土がある真西に向かい手を合わせるところから、彼岸にお墓参りをする習慣が生まれたようです。
お盆
お盆は盂蘭盆会という仏教の行事が起源となっています。
お盆には旧暦の7月のお盆と新暦の8月のお盆があります。
お盆にはご先祖様が地上に戻ってくると言われていて、精霊をお迎えして供養する期間がお盆にあたります。
7月15日は農業の繁忙期に当たる為、月遅れで新暦のお盆が定着したといわれています。
企業などの夏休みは新暦の8月に夏休みを取得する為、8月に帰省してお墓参りを行うのも一因と言えるでしょう。
例えば、関東では一般的に東京は旧暦の7月に、埼玉では新暦の8月でお盆を行われていることが多いです。
お正月
お正月は長期休暇が取りやすい時期であり、故郷に帰省して親戚が集まることも多い時期ですよね。
宗旨宗派や地域によりお正月にお墓参りに行くべきではないと言われることがあるようですが、
仏教ではお墓参りはいつしても良いという考え方がありますのであまり気にする必要はないと思います。
その他の時期にお参りをしてもいいの?
一般的にお墓参りに行く時期をご紹介しましたが、お墓参りは時期に関係なくお参りにはいつ行っても大丈夫です。
お彼岸の中日にあたる春分の日や秋分の日は祭日であることもあり、お墓参りが集中します。
大きな霊園であればお参り渋滞が発生したり、霊園の周辺も非常に混雑します。
混雑を避けて時期をズラしてお参りに行っても問題ありません。
また、故人の命日や月命日などの節目にお参りに行く方が多いように思います。
お墓の掃除が必要なタイミング
一般的なお墓参りの時期をご紹介しましたが、一般的なお参りの時期と清掃が必要な時期には少しズレがあります。
雑草対策
お墓参りに行ったときに大変なのが雑草の対策でしょう。
雑草は気温が高くなり雨も多い6月~7月頃にによく成長します。
春彼岸の後、お盆や秋彼岸にお参りに行かないと雑草が伸びて大変なことになっていることがよくあります。
6月~7月にいちどお墓参りに行き雑草を取っておくのが理想です。
しかし、お墓参りに行く回数を増やせない場合は、春の彼岸にお参りに行った時に除草剤を撒いておくとお盆や秋彼岸のお参りに行った時の負担が軽減されます。
コンクリートで固めたり、防草シートを敷いたりすることでも効果が得られますので、雑草の処理にお悩みであれば検討してみてください。
落ち葉対策
秋が深くなると紅葉が楽しめる時期になります。お墓には立木があったり山の中にある場合も多くあります。
大きな木のそばにお墓がある場合は落葉の時期になると絨毯のように葉が積もっているお墓もよく見受けられます。
枯れ葉が積もっていると水はけが悪くなったり、枯れ葉や木の実が朽ちていく過程で墓石が汚れの原因になります。
地方により落葉の時期は様々ですが葉が落ちた頃やお正月に掃除をすることをお勧めします。
お墓参りに適した時間帯とは?
お墓参りの時間帯についてはあまり気にする必要はありません。
季節や家庭の事情に合わせた時間帯にお参りをして問題ありません。
夏の暑い時期は朝か夕方の涼しい時間帯に
日差しを遮るものが少なく、まわりは石ばかりの墓地では気温が非常に高くなります。
直射日光を受けた石は熱せられて触れないほどの温度になります。
お墓参りに行くと、掃除等も行うことも多いので熱中症で倒れるなんてことがないように時間帯に気をつけて頂きたいと思います。
お墓の向きに合わせる
お墓が向いてる方角を考慮してお参りの時間を決めることがあります。
東向きのお墓であれば午前中の方が日当たりが良いですし、西向きであれば午後の方が日当たりが良くなります。
お墓に陽が当たり当たり綺麗に見える時間帯にお参りをするのもひとつでしょう。
お墓参りは明るい時間帯に
中には管理人の常駐しておらず好きな時間に入れるお墓もあります。
霊園は外灯も少なく、夜になると真っ暗になるところが多いです。
舗装されていない道や階段や坂があることも多く、転倒して怪我をする恐れがあります。
また、夜間の霊園には人がほとんどおらず真っ暗であることが多い為、事件に巻き込まれても助けを呼びにくい状況にあります。
夜間の墓地には立ち入らない方がよいでしょう。
午前中にお参りするのが望ましいこともある
地域や考え方によっては、午前中のお参りが好ましいとされていることがあります。
個人的な用事よりもお墓参りを優先すべきという考え方を持っている方がいますので、午前でも午後でもお参りに行ける余裕がある日は午前中にお参りを済ませてしまうのが無難です。
寺院や霊園では閉門時間に注意
寺院や民営霊園では、管理上開門時間を設定しており、時間外は門を閉じて中に入れないようにしているところも多くあります。
夏など夕方まだ明るい時間であっても時間になると門が閉じられることもあるので、夕方にお参りに行く場合は開門時間を確認しておくのが無難です。
夜にお参りが出来るところもある
都心にある機械搬送式の納骨堂などを中心に、仕事が帰りにもお参りができる施設があります。
室内の墓苑であれば暗くて危ないということもなく、施設が開いている時間であれば時間を気にせずお参りをすることができます。
まとめ
時代を遡ると、集落や土地に紐づいた形で家の近くにお墓があり、画一的なルールやしきたりに従い供養をしてきました。
しかし、人の行き来が自由になった現代においては、お墓が家の敷地内にあるような人もいれば、田舎にあり飛行機に乗らないとお墓参りに行けない人もいらっしゃいます。
お墓お墓をお持ちの方にはそれぞれ事情が全く異なります。
お墓参りは午前中が良いとよく言われますが、明るい時間であれば時間帯はあまり気にする必要はないと思います。
時間を気にしてお参りに行く機会が減るぐらいならば、時間帯は気にせずお参りに行くことが大事だと思います。